関東一高、全国高校サッカー選手権の過去の戦績を振り返り、第100回(2021)で快進撃も、準決勝戦をまさかの辞退
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関東一高 4度目の出場で待望の2回戦突破
関東一高の全国高校サッカー選手権大会は通算4回(2016年、2017年、2020年、2021年)、伝統ある硬式野球部が有名だが、サッカー部も近年躍進目覚ましく全国大会レベルのチームになってきている。
しかし全国の壁は厚く、3回目の出場までは2回戦で敗退、4回目の出場はまず2回戦突破が目標となっていた。
関東一高の過去の選手権大会での成績
2016年
1回戦 関東第一 1-0 野洲
2回戦 関東第一 1-2 正智深谷 (2回戦敗退)
2017年
1回戦 関東第一 0-2 佐賀東(1回戦敗退)
2020年
1回戦 関東第一 4-0 山辺
2回戦 関東第一 1-1 神戸弘陵学園 (PK戦6-7で敗退)
2021年
1回戦 関東第一 6-0 中津東
2回戦 関東第一 0-0 尚志 (PK戦6-5で勝利)
3回戦 関東第一 3-2 矢板中央
準々決勝 関東第一 1-1 静岡学園(PK戦4-3で勝利)
準決勝 関東第一 X-△ 大津(出場辞退で敗退)
第100回大会で快進撃
4度目の出場では1回戦を6-0で勝利して順調な滑り出しだったが、2回戦ではU-22日本代表のチェイス・アンリがメンバーにいる尚志高校(福島)と激突、0-0のスコアレスドローでPK戦を6-5という大接戦で制し、念願の2回戦突破を果たした。
3回戦も強豪・矢板中央を3-2と接戦の末の勝利し、準々決勝では優勝候補にも名前の上がる静岡学園の猛攻を耐え抜き、ついに1点先制ゴールを許すも、終了間際に劇的なゴールで追いつき、そのままの勢いでPK戦を制しベスト4入を果たした。
新型コロナウィルス陽性者で出場辞退
史上初のベスト4に進出した関東一高だったが、準決勝直前の検査で選手2人の陽性が判明、選択肢は2つあった。「大会の感染対策ガイドラインでは、正規登録チーム(選手30名及びチーム役員)に代わり予備登録チーム(選手14名及び正規登録チーム以外のチーム役員)での出場も可能だった。しかし関東一高の最終判断は出場辞退だった。(JFA日本サッカー協会発表)
関東一高の小野貴裕監督は「今大会だけでなく、この2年間できる限りの対策を講じてきました。それでも陽性者が出てしまった以上、大会・相手校に迷惑はかけられないと判断しました。チームは動揺が隠せない状況ですので...」というコメントを発表した。
予備登録チームは完全に実力の差があったに違いない、また実戦にも慣れていないために大差で敗れる可能性もあったに違いない。しかしながら高校の3年間をサッカー部でともに練習してきた部員たちもいるだろう、そうした選手たちをこの特異な機会を与えてあげることも、教育的な立場から言えば選択肢としてあったのではないだろうか。
準々決勝でPK戦で敗れた静岡学園も報われない、まだ関東一高が決勝まで進み、よもやということにでも慣れば納得も行くかもしれなかったが、こんなことなら自分たちが出たかっただろう。
準々決勝の大津も、拍子抜けしたかもしれない。不戦勝で歯車が狂った可能性もある、勝負の勘も狂ったに違いない、決勝では青森山田に0-4と大敗している。彼らにも気の毒な気がした。
死のブロックとも呼ばれる第100回大会のBブロックで、静岡学園、流経大柏、米子北、矢板中央、尚志と強豪がひしめくなか最終的には準々決勝でプロリーグ内定者が多くいるタレント集団で優勝候補の静岡学園に1-1で試合終了間際に同点に追いつき、PK戦の末に撃破。勢いだけではない、選手たちの自信が芽生えているのが目にも見えた矢先の出来事だった。関東一高の試合をもっと見たかったファンは多いはず、まさか結末にアンチ青森山田も含め多くのファンの出場辞退を惜しむ声が多い。
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